髙井汰朗と石井有沙が日向プロジュニア制覇 WJC出場権は男子・長沢と足立、女子・清水ひなたと池田に
WSL公認大会「The Open Surfing Miyazaki Series」の日向プロジュニアは11月4日、宮崎県日向市で最終日を迎え、男女のクオーターファイナルから決勝までが行われた。男子は高井汰朗、女子は石井有沙がともにWSLで初優勝を飾った。世界ジュニア選手権(WJC)のアジア地域代表は、男子が長沢侑磨と足立海世、女子が清水ひなたと池田美来に決まった。


波は3〜4フィートのオーバーヘッド。ライト、レフトともに割れる良好なコンディションに恵まれ、エアーやチューブも見られた。エクセレントスコアが飛び出す波を舞台に、タイトルとWJC出場権を懸けた戦いが繰り広げられた。
男子は長沢がすでに代表入りを確定させており、焦点は残る1枠だった。大会前までランキング2位だった渡邊壱孔が初日のラウンド16で敗退し、足立、酒井仙太郎、高井、岡野漣にもチャンスがある混戦のまま最終日を迎えた。
クオーターファイナルでは、長沢が合計13.90で酒井の12.90を上回り、セミファイナルへ進出。岡野は7.00と8.17の合計15.17をマークして勝ち上がった。高井も8.83を含む合計15.16で快勝。足立は5.07と6.33の合計11.40で、相手に1.00点差をつけてベスト4入りを決めた。
セミファイナルの第1ヒートは、長沢と岡野の接戦となった。岡野は7.07と7.67をそろえて合計14.74を記録。長沢はヒート終盤に9.00のエクセレントスコアをたたき出し、バックアップの5.90と合わせて合計14.90とした。わずか0.16点差の逆転で岡野を退け、決勝へ進んだ。

第2ヒートでは、足立を追う高井が残り8分を切ってからチャージした。バックサイドの波で縦にダイナミックなマニューバーを決め、首位を奪い返す。さらにインサイドでレギュラーの波をつかみ、エアリバースをメイク。このヒートで最も高い6.93をマークした。その後、足立も逆転を狙ったが得点を伸ばせず、高井が合計13.10対12.00で勝利。足立は決勝進出を逃したものの、3位入賞がWJC出場権争いの決め手となった。
決勝でも高井の勢いは止まらなかった。「最初のうちに2本そろえることでリズム良くできた。その後にどんどん大きい技にトライすることができた」と振り返るように、序盤にエアリバースを決めてリードすると、さらに大技を狙った。
中盤にはレギュラーの波で滞空時間の長いエアリバースを成功させた。「エアーはアンダープライオリティの中でずっとトライしていて、あの波に乗った時に高いのを狙おうと思っていました」。すでに6点台を2本そろえていたことも、大技への挑戦を後押しした。「ギアを上げてすごいのを決めたいと思った」という狙い通りのライディング。着地を決めた高井は右手でガッツポーズを作り、喜びを爆発させた。9.70のエクセレントスコアが付き、6.70との合計16.40で、長沢をコンビネーションが必要な状況に追い込んだ。

セミファイナルで鮮やかな逆転劇を見せた長沢も、最後まで諦めず6点台を連発したが、合計13.03で及ばず。高井が初タイトルをつかんだ。一方、WJC出場権には届かず、アジア地域の男子代表は長沢と足立に決まった。
「やり切った感じです」と充実感をにじませた高井は、「自分のサーフィンが高得点につながったのはうれしいし、これからの自信につながると思います」と語った。初優勝を誰に伝えたいかと問われると、「ずっとサポートしてくれたお母さんに伝えたいです」と感謝を口にした。
女子は、大会前までランキング2位だった池田が欠場。鈴木莉珠と清水ひなのに逆転で代表入りするチャンスがあったが、両者はクオーターファイナルでいきなり対戦した。
鈴木は6.67と4.67の合計11.34をマークし、ひなのの9.16を上回ってセミファイナルへ進出した。一方、清水ひなたはクオーターファイナルで合計5.90にとどまり、相手に0.60点及ばず敗退した。

鈴木はセミファイナルでも6.00と4.83の合計10.83で勝利し、決勝へ。しかし、決勝では石井が攻めの姿勢で主導権を握った。オープニングライドで6.50をマークすると、開始10分ごろにはレフトの波で2ターンを決めて7.17。合計13.67をそろえ、鈴木の10.83を上回って優勝を飾った。

準優勝した鈴木だったが、WJC出場権獲得には届かなかった。女子のアジア地域代表は清水ひなたと池田美来に決まり、男女4人が世界の舞台へ挑むことになった。
初優勝を飾った石井は「めっちゃうれしいです」と喜びを語った。「波がすごく良くて、自分のサーフィンをすれば点が出るかなと思っていました」と試合を振り返り、「御前崎では悔しい思いをしたので、今回の日向では絶対勝ってやろうと思っていた」と、優勝に懸けた思いを明かした。
「試合の中でもちゃんと乗れば、ちゃんと決められると分かったので、次もちゃんと決められるように頑張ります」。日向でつかんだ初タイトルは、次の戦いへの自信にもなった。


